歴史的な傷が私たちにもたらす性的問題

2020年は、コロナで自粛生活が続く中、
お笑い芸人さんたちの問題もたくさん聞きましたね。
ちょっと前になりますが、また話題になったのは、渡部建さんの記者会見。
いろんな意見もあるだろうけれど、
私は私で、いつものように、
女性性、女性の歴史的傷という観点から、
この騒ぎを見ていました。

なんで彼はここまで嫌われているのでしょう?
そして男性にとって、これからどんな世界が展開されていくのでしょう?
女性のセックスレスの話も書きましたが、ここに加えて、男性が抱える性的な問題についても、
私が思うことを書いてみたいと思います。
2020年、最後の記事がこの話題でいいのかな、、、と思いつつ。

渡部建が嫌われる理由

渡部建さんといえば、グルメで有名で、
いろんなことにも興味がある文化人的な立場として、テレビで見るようになった。
そういうイメージのある男性だからこそ、裏切られた感が大きいのかもしれない。

多目的トイレというその単語がもたらす、嫌悪感と屈辱感が拭えないこと、
そしてそれが、彼の本質を表しているように見えてしまうことが、大きいのではないかなと思う。
美味しくて高いものを自分には与えているのに、女性に対してのけちくさい感じ。
女性を軽んじている感じが見えてしまうこと。
そもそも、多目的トイレという、本当に必要でなければ使うことを遠慮してしまうその場所で、
行為に及んだことで、完全にモラルから外れていること。

とにかく彼が見せていた表の顔とは違う、裏側のこの気持ち悪さが、
多くの女性が持つ、男性に対する怒りみたいなものに触れてしまったんだと思う。

多くの女性たちとのワークを通して、
「大切にされたい」と願っている人が多いと感じる。

もちろん、恋愛も結婚も、一方通行ではダメだから、大切にされることだけがゴールではない。
でも、歴史的な感覚から言うと、
女性はやっぱり、男性から大切にされてはいなかった、と思う。
それゆえに、男性から大切にされることを望んでしまうのではないかと思う。

個人的な感覚で言えば、
私は男性の欲を満たすだけの性交渉は、なぜかとても屈辱的に感じていた。
その度に、なんだかよくわからない怒りのような悲しみのような感じも持っていた。
こういうことも女性側のセックスレスにもつながるのではないかと思うし、
これは、歴史的に女性たちが絶えてきたことなんじゃないかと感じたら、すっきりとふに落ちたのだ。

いつだって女性たちはどこか、下のものだったり、蔑ろにされてもいい存在だった。
私たちの中には、その苦しみがどこかで残っているのじゃないかと思う。
そういう「女性として大切にしてもらえない」という経験が、多くの女性たちの心の中にあるはずだ。

渡部健という男性が、佐々木希さんという美しい女性と結婚をしていながら、
文化人の顔をしておきながら、
「明らかに女性を大切にしていない、それどころか侮辱する行為」をした彼は、
女性たちの標的になることは間違いない。

これもまた、古い古い心の傷

でも、じゃあ、渡部さんの心には何が起きていたのでしょう?

ヒーリングコードの創始者、アレックス・ロイド博士のレクチャーの中で、
ある男性が、不倫していることがバレてしまった話があった。
その男性は、「そんなつもりはなかったんだ!」と、ついつい出来心でやってしまったというが、
ロイド博士のレクチャーでは、
「そんなつもりはなかったかもしれない。でも、止められなかった。
無意識の中にある、その女性に惹かれてしまうその誘惑のほうが大きかっただけだ」
というような説明をされていたと思う。

彼の中にある、強烈な誘惑のほうが、「浮気はできない」という意思よりもずっとずっと
大きかったわけだ。
ダイエットしたいのに、食べたい誘惑に負けちゃうのと同じ。
私たちの意思がどんなにかたくても、無意識の中にある誘惑には負けちゃうのよね。

彼の場合の誘惑とは?

考えてみれば、渡部さんはある意味、自分の欲求を満たすことを追求している人だ。
食べ物という欲求や、知名度、社会的な力をつけていく欲求。
そしてさらに、性的欲求。
彼はそういう欲求を満たすことで、自分のコンプレックスを埋めていくような、
そんな感覚があったんじゃないかと思う。

そして、
それは、今度は、男性が持っている、性的な苦しみにつながるんじゃないかと思う。

どこかで男性は、性的なパワーを感じたいのでは?

ずっと前、乙武さんを駅で見かけたことがある。
彼は奥さんと一緒にいたんだと思うけれど、
私が並んだ列の前のほうにいて、私はその列の先頭にいた乙武さんを
本人とはわからないままにぼんやり見ていた。
そして、ふと「この人、なんか他の人と違うところがあるんだけど、何が違うんだろう?」
としばらく考えてから、ようやく気づいた。
車椅子に乗っているんだ!
その後にようやく気づいた。あれ、この人乙武さんだ!と。

彼の体に合わせた車椅子だったから、身長も奥さんと同じくらいだったからかもしれない。
でも違和感なくその場にいた彼は、
障害のある、車椅子に乗っている人というイメージを全く持たせなかったことに
私は衝撃を受け、
この人は絶対すごい人なんだ!と確信していた。

『五体不満足』という本で有名になった彼だけれど、
本当に自分のことを誇りに思えていて強い方なんだな、と確信して、
思い込みこそが、自分をどう見せるのかを決めることも、はっきりと教えてもらえる体験だった。

その乙武さんが、不倫で話題になった時、実は私は納得した。

彼はすごい方だと思う。
でも人間は、やっぱりどこかでコンプレックスを持つし、
完全に強いわけではないはず。
だから、社会的に力を持った彼が、その力を、
「自分は上なんだ」ということを象徴的に発揮したのが、女性との関係なんだと思う。

男性はやっぱりどこかで、
性的に力があることを誇示したいんじゃないかと思う。
これは想像でしかないけれど、
乙武さんの中にもやっぱりどこかに「男性として劣っている」と思ってしまう部分があったら、
それを払拭するためにも、性的な力を発揮したいはずだ。

とにかく、乙武さんのその不倫のニュースを聞き、
私の中では、変な安心感というか、納得できる感覚があった。
やっぱりね、と。

女性が性的に抑圧されてきたのであれば、
男性は、性的にプレッシャーを感じてきたのではないかと思う。
もちろん、一部の、力が強くて、お金も社会的地位もあるような男性は、
そんなことを感じる必要もないかもしれないけれど、

強くあらねばならない、と言われてきた男たちは、
そのせいで、逆に傷ついている可能性がある。

たとえば、
女性のセックスレスの原因の裏に、
嫌悪感や罪悪感があったとしたなら、
男性のセックスレスの原因の裏には、
性的な自信のなさと失敗することへの恐れがあるんじゃないかと思う。
しかしプライドの高さゆえ、
セックスがしたくないのは、
「女性に魅力がないからだ」とか「自分を喜ばせてくれないからだ」
などのように変換させて、女性にプレッシャーを与えたりして、
セックスを拒否すること自体を、女性のせいにすることもあるかもしれない。

セックスを拒否すれば、失敗することもないし、自信をさらに失うこともない。
「性的に強いこと」を求められてしまうことで、怯んでいる男性はきっといることだろう。

だからやっぱり、私たちはみんな性的に傷ついているんだと気づく

私が以前のブログで書いたように、
女性たちは、男性優位の社会で、性的に傷つく経験をたくさんしてきている。
私たちが、女性としてのそんな心の傷つきを引き継いでいるかもしれないとしたら、
男性も、男性としての性的傷つきを持っている。
その現れ方が違うだけなのだろうけれど、
渡部さんも、そういう傷つきを抱えている人であることは間違いないと思う。

だからと言って、彼がしたことは全然素敵ではないし、許せないことだと思うけれど、
でも全ての問題が、やっぱり心の問題から始まるということは間違いのないこと。
だからこそ、渡部さんもご自身の心を癒すことに集中できればいいだろうなと思い。


全ては心の問題。
それに気づける人たちが、自分の心の傷を癒していくことで、
世界は変わっていく。

こういう出来事があった時に、ただ批判して、相手の問題だと思って終わらせるのではなく、
自分の心を癒すことにつなげていけたらいいな、と思います。
そういう時代になっていけますように。

今日もお読みくださりありがとうございました。
2020年、お世話になりました。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。


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