ヨガオブボイス

ヨガ・オブ・ボイス

私が声のワークに興味を持ったのは、ポーランドにいた頃です。私が研究していたのは、グロトフスキというポーランドの演劇者でしたが、彼は最終的に「歌」を使うワークをたくさんしていました。

そこで学んだことがあまりにもパワフルで、これをドラマセラピストとして活かせないか?と考えたのがきっかけです。そして、サウンド・ヒーリングをまず学んでみました。

サウンド・ヒーリングの基盤とも言える考え方は、「全ての存在は振動である」ということです。そして、サウンド・ヒーリングとは、「音の周波数を治療的に取り入れ、心身の調和と健康を目指すもの」です。
エドガー・ケイシーは「音は未来の薬になる」と言っているそうです。

ハンス・ジェニーというスイスの科学者によると、すべての細胞が独自の音を発しており、それぞれ周りの細胞と調和しています。アメリカのジェームズ・ギムゼフスキ医師によると研究では、健康な細胞は、鯨の鳴き声のような音、アルコール中毒者は、叫び声のような音、死にかけている細胞は、ラジオの雑音のような音を発しているそうです。

ジェニー博士は、がん細胞の音を録音し、これをそのがん細胞に大音量にして、聞かせるという実験をしたそうです。
自分と同じ音に共鳴するので、がん細胞はその音を吸収していくのですが、量が多すぎると、細胞は消えてしまうそうです。つまり、音を大音量で聞かせるだけで、がん細胞がなくなってしまうのです。
このがん細胞の音に、周りの細胞は共鳴しないので、何の影響も与えません。これはまだ実験室の中でのお話ですが、将来の治療に使える可能性があると、以前参加したサウンド・ヒーリングの学会で基調講演をされた、音響科学者のジョンS・リード先生が言っていました。

自分の体のすべての細胞が音を出し、周りの音と共鳴し合っているのなら、自分が発する言葉、声、音、聞く音、音楽も、すべて私たちに影響を与えているはずです。さらに、「癒しが必要な人本人が、自分の声を使って音を出すとき、最も力強い癒しともなる」とも言われています。声を出す、その一つが、こんなに可能性を持っているのです。

私は声を出すことの可能性を追求したいと思い、ヨガ・オブ・ボイス創始者であるシルビア・ナカッチのワークを受け始め、彼女の本を翻訳させていただきました。

 

ヨガ・オブ・ボイス・ワークショップは、単なるボイストレーニングではありません。上手に歌を歌うためのものでもありません。声を出すことを楽しみ、声を解放しながら、心や身体までも自由にしていくためのワークショップです。

インドやチベットのマントラや、アフリカの歌など、世界中に古くから伝わる神性な音を出していきます。簡単な音ばかりですから、すぐに覚えることができます。歌うのが苦手、声を出すのが苦手な方に、特におすすめのワークです。声を出すことを楽しめるようになると、自信がつき、コミュニケーション能力の向上も期待できます。

 

声を出すことによって、「ドーパミンやオキシトシン、セロトニン、そしてエンドルフィンといった神経化学物質の分泌がさかんになる」そうです。オキシトシンは、「幸せホルモン」と呼ばれているほか、これらの物質はすべて、鎮痛作用や気持ちを楽にする効果があると言われています。つまり、声を出すことは、天然のお薬を作り出すことになります。

ヨガ・オブ・ボイスは、声を使った瞑想のような時間でもあり、日々とらわれている思考から離れることができるいい機会となるでしょう。

 

ヨガ・オブ・ボイスを体験することで、以下のような効果が期待できます

  • リラックスできます。
  • 深い呼吸ができるようになります。
  • 瞑想状態を体験する事ができます。
  • 悩みや不安から解放され、気持ちが楽になります。
  • 人前で声を出すことや、歌うことへの苦手意識がなくなります。
  • いいリセットの時間になります。
  • 頭の中もすっきりします。
  • 人とのコミュニケーションがしやすくなります。
  • 人とのつながりを楽しむことができます。
  • 喉の状態もよくなります。
  • 何だか楽しくて、元気になります。